怒ることは悪いことではありません。怒りから学べることは多く、自分を成長させる大切な感情です。
ですが、無駄なイライラや怒りはなるべく減らしたいものです。無駄なイライラや怒りから解放されると、
あなたの毎日はとてもハッピーになるでしょう。
感情をコントロールする技術を身につけた親に育てられた子どもは、素直に自分を表現する傾向があり
いろいろなことに積極的に取り組みます。ストレスを感じることが少なく、もしストレスを感じても
自分でコントロールできるので、友達とのコミュニケーションも上手になります。
具体的にどういうことか?
怒りは誰でもあり、必要な感情だが、怒らされているのではなく、自分で怒るかどうか決めています。
大半の親は、自分は子どもにイライラさせられているのだと感じています。
例えば、自分の子供がジュースをこぼしたときと、子供のお友達がジュースをこぼしたときで、親の態度は
どう変化するかということです。自分の子供には不注意だと怒るけど、お友達には怒らないでしょう。
つまり、「怒るか怒らないか」を自分で決めているのです。あなたの怒りも同じではないでしょうか?
あなたも相手によって、意外と冷静に対応を考えているところはありませんか?
自分の子に怒鳴ったりたたいたりしてしまうのであれば、それはあなたが「自分の子どもなのだから怒鳴って
もいい、怒ってもいい、たたいてもいい」と許可をしているのです。
とは言ってもなかなか冷静になることはむずかしいことです。ではどのように気持ちの整理をし、感情的に怒らなくなるのか?
気持ちを伝えることが重要
子供には怒りをぶつけるのではなく、元となる気持ちを伝える事が大切です。
第一の感情は、不安・悲しみ・苦痛・ストレス・寂しさ・絶望。
第二の感情は。怒り。怒りは第一感情を元にして生まれます。
そこで、簡単に始める事ができるのが怒りの記録です。
自分はどの場面で怒りやすいのか?と、後で冷静に振り返ることができ、怒りの元となる感情に気づくこと
ができます。
例えば
1、怒ってしまった出来事
2、そのときどう感じたのか
3、実際はどうしてほしかったのか
4、そのどうしてほしかったかを実現するために何をしたらいいか
と、書き溜めて定期的に見返してみてください。すると自分がどのくらいの頻度で怒っているか、どういう
状況でイライラしやすいかがわかります。自分を一歩離れたところから客観的に見ることができます。
すぐ怒りださない
怒りをコントロールするうえで大切なことは、「イライラや怒りの感情に反射して、すぐ怒りださない。」ということです。
「脳の機能には、思考系と感情系があります。思考系とは、断片的な情報をつなぎ合わせ、連想し、合理的な判断をしようとする機能で、感情系とは、食欲や睡眠欲などの生理的な欲求全般に関する機能です。
イライラや怒りは、感情系が優位になっているときに生まれやすい。ですから、イライラや怒りを鎮めるには、
その兆しを感じたときに、何らかの方法によって思考系を優位にするのが効果的です。
一度、怒りだすと、怒りはどんどんエスカレートして、思考系を優位にすることが難しくなってしまうからです。
とっさに実行することで思考系を優位にできる方法
そこでまずは、イライラや怒りを感じたとき、とっさに実行することで思考系を優位にできる方法をご紹介し
ます。
- シチュエーションに応じて使い分けるものではなく、気に入ったものを1つ使い続けるだけで効果があり
ます。1つを使いこなせるようになったら、必要に応じて、引き出しの数を増やせばいいのです。
大切なのは使い続けること。繰り返し使うことで、感情系に流されにくくなり、思考系を活性化する力を
伸ばすことができるからです。
- 『子供は親の言うことを聞くものだ』という心の枠をなくして、子供には自分の言っていることのほとんどが伝わっていないのだと理解しておきましょう。
それだけで、イライラの大半は抑えることができ、粘り強く何度も話す必要があると考えることができます。
イライラや怒りを感じる頻度
イライラや怒りを感じる頻度は、接触回数の多さに比例し怒りは上から下に流れるため、特に母親にとって
いつも身近にいる自分が産んで育てた子供は、イライラや怒りを特に感じやすい対象になりやすいそうです。
そのため、怒ることのすべてを否定するつもりはありませんし、怒りを無理やり抑えつける必要もないと思います。しかし、怒りの8割は、相手のためを思ってのことではなく、怒りを相手にぶつけてスッキリしたいなど、自己満足のためです。
怒りを上手にコントロールする“怒らないスキル”を身につけ、その理由が自己満足の場合は怒りをそらし、
残る怒るべき場面では、その怒りを上手に表現することが大切なのです。
次は、本来の「叱らない子育て」や、その具体的な方法にについて説明していきたいと思います。